文化とアートのある暮らし

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第14回
「ストリングラフィの音の世界」

ところで蚕からつくられる絹糸ですが、先月、岡谷にある蚕糸博物館で初めてその過程を見学し驚いていたところです。
蚕は、生後3週間ほどしたら幼虫がさなぎになるために桑の葉を食べて繊維を吐き出すようで、その吐き出した繊維が絹の原料であること。言葉だけではどういうことなのか、いっぱいの ?はてな が頭の上に舞うのですが、その吐き出した繊維から蚕が繭を作りはじめるようです。詳しくは蚕蛾(かいこが)の幼虫が「繭」を作るようですが、その繭を今度は人がほぐしていきます。繭玉の細い細い糸を巻き取り、製品としてまとめていきます。現在、繭玉から糸を取るデモンストレーションを見学できるのが国内では岡谷の蚕糸博物館だけとのこと。岡谷市はかつて、絹糸を生産する最も盛んな場所だったようです。

糸の歴史は大変古く、人にとって欠かせない衣服の素材になり、電話、楽器にまで多用に楽しむことができ、長く親しまれてきたことと思います。
蚕のことを「おかいこさん」と呼び、非常に大切に飼育される様子を岡谷で見学し、このタイミングでストリングラフィの音を体験できたのは、何か必然があるようにも思えます。
糸の世界、そこには自然のつくる不思議がいっぱいですね。衣類の素材だけでなく音としても楽しめるなんて!

ストリングラフィの話に戻り、音楽的なピッチはもちろん、自然界の音、ノイズ、声のようなものまで様々な音を奏でることができるストリングラフィの響きは、今後も全国で展開されることと思います。豊かな響きに多くの方々が感動されることでしょう!

オフィシャルホームページ:
http://www.stringraphy.com/

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