写真家・秋野深のやさしい旅のフォトレッスン

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第8回
天気がよくない日にも撮影を楽しもう!

「天気が悪い日」を「光が柔らかい日」と考えてみる


【写真2】
実は小雨が降っている最中に撮影。
柔らかい光でかえって明るい印象に。

天気がよく太陽の光が強い日のほうが、私たちの目には、周囲のものが明るく見えます。でも、それはあくまで私たちの「見た目」の印象でしかなく、写真は見た目と同じようには写りません。日差しが強いと、明暗のコントラスが強いメリハリの効いた写真にはなりやすいですが、日向の部分が明るすぎたり、影の部分が真っ黒になったりして、かえって難しいこともあります。逆に天気が悪い日は、光が強くないため柔らかい雰囲気の写真にしやすく、むしろ全体的に色彩を色濃く表現できることもあるのです。
【写真2】は、実は小雨が降っている最中に撮影しています。日差しがあると、林の奥や木陰部分がもっと黒っぽく写りがちです。光が柔らかいためにかえって緑が明るい印象の写真になっているのです。

旅先で天気が悪い日もあることでしょう。そんな時は、天気がよい日とは違う魅力を発見するつもりで周囲を観察してみてください。きっと天気がよくても悪くても写真撮影を楽しめるようになることでしょう。

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