大人の旅(人生)のはじめ方

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第7回
暮らすように過ごす「ロングステイ」の魅力

例えば、日本が寒い時期にハワイで3カ月間のんびり過ごしてみたり、物価の安いマレーシアで1カ月間生活してみたり…。そんな旅のプランはいかがですか?

2012年、いわゆる団塊の世代(1947年〜1949年に出生した世代)が65歳を迎えはじめ、多くの人が本格的なリタイア生活をスタートさせるといわれています。
「セカンドライフを海外で過ごしたい」という方や、近年のグローバル化社会の中、30〜40代の方からは「子供に国際的な教育を受けさせたい」、50代の方からは「資産形成や運用を検討したい」といった声もよく聞くようになりました。
海外の一地域で比較的長期的に滞在し、現地での生活を通して異文化に触れ、人々との交流やさまざまな活動を行い、ひいては現地社会に何らかの貢献をする滞在型の旅が今、注目されています。

このような移住や永住ではなく、単なる旅でもない中長期海外滞在型余暇を、「ロングステイ」と呼びます。この「ロングステイ」という言葉は、ロングステイ財団が商標登録をしており、同財団では1992年から中長期海外滞在型余暇の啓発・普及活動を行っています。

ロングステイの定義について

ロングステイ財団では、海外におけるロングステイについて、「生活の主たる源泉を日本に置きながら、海外の一個所に比較的長く滞在し(2週間以上)、その国の文化や生活に触れ、現地社会での貢献を通じて国際親善に寄与する海外滞在型余暇」と定めています(国内においては1週間以上の滞在)。
こうしたロングステイ人口は年々増加しており、団塊世代の退職も相まって、ロングステイが特にリタイア後のライフスタイルの選択肢の一つとして定着してきていると考えられます。

ロングステイをする目的ベスト3

まずは、「異文化への興味」です。8日間で10都市を巡るような駆け足型の旅行ではなく、その地域に暮らすように過ごすことで見えてくる文化や自然、またそこに住む人々との触れ合いを通じ、異文化を体感したいといった理由です。
次に「好きな国に住んでみたい」です。例えばハワイ。英語圏ではありながら、1週間程度の滞在なら、日本語だけでも過ごせる点や、治安や気候の良さなどから、常に海外旅行先の人気上位国です。こうした国に1カ月以上住んでみたい…といった理由はまさに「その国が好きだから」ということになるのだと思います。 最後に「避暑・避寒」という目的。先述のハワイでロングステイされる方は、日本の寒い時期(12月~2月)に過ごすという方が結構いらっしゃいます。
以上のことから、文化や気候・風土などが自分と相性の良い国や地域を見つけ出すことが、何より大切だといえます。

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