ソムリエのつぶやき

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第53回
予期せぬ素敵な時間

今まで、何回も名古屋にステイしていたのにも関わらず、こんなに長い時間、知ることのなかったお店・・・。もっと早くに知っていたら、名古屋ステイがどんなに充実していたかと思ったほどでした。

「ワインを頂けるところ」という条件で、お店を探すことが多いのですが、今回2泊の名古屋で足を運んだお店は、まさに、ワインを楽しむことができる上、素敵な場所でした。まず、1日目に訪れたお店は「ブッチャーズファクトリー」です。外から見ると、空き地にぽつんとコンテナーが置いてあるだけの印象。でも、扉を開けると、そこには、オシャレなカフェのような空間が広がっていたのです!ナチュラルなウッド調の店内。カウンター4席、テーブル席20席ほどですが、コンテナーの中とは思えない空間でした。


日本のビールを7種類ほど、サーバーから頂くことができ、他には、ワインやカクテルなどの割ものも頂くことができます。お料理は、お肉が得意なお店で、前菜は、生ハムやサラミ、サラダなどがあり、メインは、牛、豚、鴨、ラムなど様々なお肉のグリルがありました。半オープンキッチンになっているので、カウンター席ですと、シェフの方の動きを見ながら、お食事をすることができます。

私が座ったのは、このカウンター席でした。まず、ビールを1杯注文し、喉を潤すと、食欲も湧き、数あるメニューに目移りしましたが、一人でも食べ切れそうなものをオーダーし、ワインもボトルでお願いしました。ビールは日本のものが揃っていましたが、ワインに関しては、ニューワールドのものまでリストアップされており、リーズナブルなものがほとんどでしたので、同僚とも行ってみたいお店です。この日は、1人だったこともあり、途中、シェフの方が話しかけてくださり、1人でも、充実した夜を過ごすことができました。最後は、ほろ酔い気分でお店を後にしました。


そして、2日目に訪れたのは、「バー&ビストロ共栄窯」です。外観は、森の中に建っていそうなホテルのような佇まいですが、扉を開けると、そこには、異空間が広がっています。明治時代から、日本六古窯の「常滑焼」の土管を焼いていた世界最大級の焼き物窯が残る土管工場をリノベーションして、レストラン,バー、ギャラリーへと変身させた場所で、名古屋、いや、常滑に居るのを、つい、忘れてしまいそうな空間でした。

かなり遅くの訪問だったのですが、団体のお客さまがいらっしゃって、入店した時は、満席でしたが、徐々にお客さまが帰り、最終的には、私一人に・・・。この空間が貸し切り状態になった瞬間は、この歴史と文化にうっとりとしてしまうほどでした。お食事のメニューは、遅い時間帯でも、パスタなども頂けるので、遅く終わる仕事の後でも、お食事心配をすることなく、行くことができます。

この日は、バーテンダーの鈴木さんとワインやシェリーのお話させて頂くことができました。 ワインのお話をしていると、その空間が、カーヴの中のような気になってしまうのが、不思議な感覚でした。ランチタイムやディナータイムは、ビストロで、コースでもお食事を頂くことができます。次回は、是非、きちんとお食事を頂いてみたいと思っています。


もっと早くに知ることができたら、今までの名古屋ステイの時間の使い方が変わっていたのではないかと心底思った二晩でした。中部セントレア空港で時間を潰す機会がある方でしたら、電車でたった一駅ですので、ぜひ、足を運んでみてください!

ブッチャーズファクトリー(FBページ) http://www.facebook.com/Butchers-Factory-ブッチャーズファクトリー-1558834254434935/

バー&ビストロ共栄窯 http://www.facebook.com/kyoueigama/



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