ソムリエのつぶやき

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第11回
ワインを頼んだが・・・in バンコク

いつかのコラムに書いたかもしれませんが、この3年間の担当路線は、ニューヨークとフランクフルト。しかしながら、その2カ所ばかりを飛ぶのではなく、他にも、中国や東南アジア、韓国や、時には国内線だって飛んだりします。先日、飛んだ、久しぶりのバンコクで、びっくりしたことを今回はお話します!
この時のステイは、反政府デモが行なわれているため、バンコク市内に行くことは許されず、空港近くの小さな村の、クルーの間で人気のあるレストランのひとつにお食事に出かけました。

まあ、外見は、街場のオープンなタイ料理屋さん・・という感じ。ガイドマップには、「週末は、生演奏も入り、若者で賑わう」と書いてありました。午後6時にお店に到着した私たちは、一番乗り。
最近、ビールを飲むのを控えている私は、最初の飲み物のオーダーで、つまずきました。ビールの種類はたくさんあるのに、他のアルコールが、ウイスキーくらいで、選択肢がありません。まぁ、バンコクなので、そんなわがままを言ってる場合ではないのですが、私のことを良く知る仲間が、「ワインはありますか?」と聞いてくださったのです。そしたら、「ある」とのこと!!!!!!
でも、何に驚いたかって、もちろん、そのお店にワインが置いてあること自体にも驚いたのですが、その保管の仕方に驚き過ぎました!お写真が無いのが残念なのですが、木のラックに、一応斜めに置かれているのですが、それが、常温なんです。タイですよ!!!
1年中、常夏の国で、常温で、保管、いや、放置されているなんて、どうでしょう。ボトルの口にされた紙製の封の端がはがれかかっていて、怪しい感じ。エチケットさえ、きちんと残っていましたが、ボトル自体を触ってみると、何だか、生温い。2人で悩んだものの、物は試し、と、その怪しいワインをオーダーしてくれました。オーダーしたのは、チリのシラーとメルローのセパージュの赤ワイン。
すると、また驚いたことに、そのボトルを氷水の入ったワインクーラーの中にドボン!えーーーーっ!今までさんざん常温にさらされていた赤ワインをクーラーに入れてしまうことにも驚きましたが、それを、さもあたりまえのように振る舞う店員さんに、またしても驚きました。

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