ソムリエのつぶやき

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第23回
中国産のワインってどう???

皆さん、中国のワイン・・・どう思いますか?
以前、フロムナウの新年会で、セミナーをやらせて頂いた時に、「山東省青島」の「チャンユー カベルネ」という赤ワインを提供し、クイズを出したりしましたが、その時の参加者の皆さんの反応が良かったのを覚えています。そのワインのぶどう品種は、「蛇龍珠」という中国で付けられた呼称で、この品種はヨーロッパの主要品種、カベルネフランの一種だそうですが、カベルネソーヴィニョンとカベルネフランの自然交配種との説もあり、謎に満ちたブドウなのです。偏見かもしれませんが、本当にそんなブドウちゃんが居るのかどうかも、疑問なところです・・・。その時の皆さんの反応としては、中国でワインが作られていること自体に驚いているようでした。

皆さん、きっと、中国ワインのお味が気になるところですよね?
セミナーの時の、「チャンユー カベルネ」しかり、今回の「万里の長城ワイン」しかり、お味は、悪くないのです。印象としては、フランス、ボルドーの若めのメルロー強め、カベルネソービニヨンのセパージュという感じでしょうか。まだまだ、フレッシュな黒系果実のような香りで、重さはさほど無いのですが、きちんと黒ブドウの感じがあるのです。若干、酸味を強く感じるのが、残念なところでしたが、ブラインドテイスティングしたら、「中国産」なんて言葉、出て来ないのではないでしょうか・・・。

話をもとに戻しますが、こちらのワインの提供の仕方が、ボトルから小さなデキャンタに少しだけ移し、そのデキャンタからグラスに注ぐのです。最後までその繰り返しなのですが、大きなデキャンタが無いからなのか、長城ワインのサーヴの仕方なのかわかりませんでしたが、斬新でした。

メインの北京ダックは・・・というと、ジューシーで美味しかったです。メインランドでは、皮だけでなく、身も頂き、さばかれた後の骨の周りのお肉も調理してくださるのですね。なので、まるまる1羽、無駄無く食すのです。最初にさばかれた頭のお肉と、一番脂が乗った皮目の部分がお客さん用ということで、私は遠慮してしまったのですが、本来、脳みその部分も食すのだとか・・・。皮目の部分は、パチパチキャンディーのようなお砂糖を付けて、弾ける食感も楽しみました。身もたくさんありましたので、お腹いっぱい頂いてしましました!北京ダックの甘い濃いめのタレが、赤ワインと美味しいマリアージュでした。こんなに中国ステイを満喫したのも久しぶりでした。ありがとうございました。

日本ではなかなか入手できないかも知れませんが、機会がありましたら、ぜひ、中国産ワインを召し上がって頂きたいと思います!!!

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