『ものづくり』からできること

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第14回
重箱や枡からみる『四角』

この2つの問いにお答えします。
四角には直角が存在するため、「敷き詰め」によって、無駄な空間が存在しにくい。しかし、丸いもの(円)の場合、中に四角いものを入れると必ず空間ができ、丸いものを複数入れても空間は生じます。直角をもつ四角形は他の形状には真似の出来ない特徴を備えているのです。

また、計算が容易にできるという点で、丸より四角の方が良いのです。縦横のサイズを目測しやすいため、体積及び容積が想像し易いのです。これは、住居と家具の関係でもありますが、お節料理の重箱と中にいれる惣菜にも通じる話です。
ここまでは、「丸いもの」と「四角いもの」と言ってきましたが、正確には「円柱」と「四角柱」の内容(容積)にまつわる話でした。では、エクステリア的に考えるとどうでしょう。

初詣に行くと、社寺の建物のひとつ、三重塔、五重塔などが見られます。その各階層のの多くは四角が大半を占めるのではないでしょうか。(勿論、例外は存在します。)現代においても低層から高層ビルディングまでの外観に四角が多いのが分かります。それは、構造的にシンプルで建て易いこともあるのでしょう。私は、その道のプロではないので、いい加減なことは言えませんが、円柱の建造物より四角柱の建造物の方がドッシリしていて頑丈に思えてなりません。ピサの斜塔は確か円柱でしたよね。(笑)
五重塔も言わば、重箱のようなもの。仮に高く積み上げてもかなり安定しているように想像できるのですが、丸型の重箱だと不安に感じてしまいます。それは、円柱が傾いた時、地面に対して踏ん張る所が、「一点」になり、一方の四角柱は、「辺」で支えるからなのです。ここでもう一度、念を押します。私は建築のプロではありません。ただし、見た目のイメージを創作する一人のデザイナーであることは間違いありません。年始に並べられた料理を前に、四角い重箱はとても良くできたデザインだとつくづく思うのです。

~ 重箱は、安定した重みのある、彩り詰まった宝箱 ~

この年の初めを宝に食し、枡酒で乾杯とする。

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