私が見つけたライフワーク(2)

バックナンバー

第10回
美しくも怖い花

キョウチクトウの花。毒とは無縁のような美しさですが…

その他、身近な花でも「美しくも怖い花」があります。
スズランやフクジュソウ、レンゲツツジ、アセビなど、挙げればきりがないほどありますが、ここでは庭木や街路樹としてよく利用されているキョウチクトウを紹介したいと思います。

キョウチクトウは、見かけによらず強力な有毒植物なのです。海外ではキョウチクトウの枝をバーベキューの串に使ったことによって死者が出た例がありますし、日本でも家畜の中毒事故があったとか。真偽のほどは分かりませんが、強力な毒草であることは確かなようです。
このキョウチクトウという花は、成長の勢いがよく、汚染された大気の中でも育ち、強健なため、街路や高速道路でも植えられていて、広島や千葉などの都市では市の花にもなっています。丈夫なのですぐ背が伸びてしまい、3メートル以上にもなるので、下からみるとあまり気がつきませんが、花を間近で見ると、とても美しく、加えて甘い香りがします。
ですから、「この美しい花がねぇ…」と思ってしまいますが、キョウチクトウは葉や枝、根だけでなく花にも毒があり、木を燃やした際に発生する煙にも毒があるといわれています。一説によると、花の香りや木の香にも毒があるとか。ただ、少なくとも私がちょっと花の香り(本当に甘い良い香りです)をかいだ程度では何も影響はありませんでした(…と思います)。

いずれの植物も、見て楽しむ分には何も問題はありませんし、特にキョウチクトウは私の好きな花でもありますが、間違っても口にしないことが肝心です。他の山野草についても、毒草でないかどうか確認し、毒草との見分けに自信があるとき以外は「触らぬ草にたたりなし」としておいた方がよさそうです。

コメント