名医に聞く

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第14回
〈糖尿病と心血管検査〉 命にかかわる合併症の進行 症状がなくても検査は必要!

実際新沼医師は、提携している糖尿病専門のクリニックから紹介された患者に対してスクリーングを行ったところ、重篤な冠動脈病変を発見し、緊急で手術を行って大事を未然に防いだ経験がある。
患者は、海外出張を控えた某大企業の経営者だったが、出張先での突然死を免れた幸運を喜び、以降、役員に就任する前のスクリーニングを会社のルールにしたという。

「人材は金で買えない。役員として頑張ってもらわなきゃならない時、いきなり死なれてはかなわないからねとおっしゃっていました」(新沼医師)

こうしたスクリーニングを受けられる病院はまだ限られているが、今後は間違いなく増えていくはず。

ちなみに聖路加国際病院における320列CTの検査費用は保険診療で自己負担金 約1万円の支払いで受けることができる。

名医のプロフィール

循環器疾患の名医

新沼 廣幸(にいぬま ひろゆき)

聖路加国際病院 循環器内科 副医長
1992 年岩手医科大学医学部卒。同第二内科で初期研修し、ジョンズ・ホプキンス大学循環器内科心血管画像診断研究室等を経て岩手医科大学附属循環器医療センターCCU、2010 年より現職。

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