大河ドラマ「八重の桜」の世界をめぐる

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第1回
幕末のジャンヌダルク”新島八重”とスペンサー銃

「八重伝説」ともいえる豪快なエピソードは、まだまだあります。
「八重の桜」のメインポスターは既にご覧になっているかもしれませんが、主役の綾瀬はるかさんは両手にスペンサー銃を持っています。アメリカの西部劇に登場してくるような銃ですが、幕末のころは最新式の鉄砲として知られていました。

江戸時代の武士は、鉄砲よりも刀や槍(やり)の使い方をマスターすることを重視していましたので、会津藩のなかでスペンサー銃を自在に使いこなせる藩士はいませんでした。しかし、八重は武士たちに鉄砲の使い方を教える家に生まれたこともあり、すぐにマスターしてしまいます。
というよりも、八重は物心ついたころより、射撃訓練ばかりしていました。家の中には鉄砲がたくさんあり、そのなかで育ちましたので、鉄砲マニア、鉄砲フェチといえるほど鉄砲オタクだったのです。武器マニアの女性なんて、今でも引かれるかもしれませんが、そんなことはお構いないしの八重でした。

江戸時代のしきたりとして、女性は自分で縫い物ができるよう、裁縫のレッスンを受けることが何よりも大事とされていました。女性が射撃訓練など、とんでもないことです。しかし、八重にとっては裁縫のレッスンを受けるよりも射撃訓練が大事でした。
八重に鉄砲の使い方を教えたのは、兄の覚馬です。八重を厳しく鍛え、そのお陰で会津藩切っての腕前になります。その後、幕末のジャンヌダルクとして射撃戦にも参加し、その名が鳴り響くことになるわけです。
そんな八重ですから、自分で鉄砲の使い方を指導することもありました。あの白虎隊(びゃっこたい)にも教えています。

会津藩の気風を表現するものとして、「ならぬものはならぬ」という言葉があります。「八重の桜」初回のタイトルにもなっていますが、八重にとり、鉄砲は自分にはなくてはならぬものだったのです。

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