大河ドラマ「八重の桜」の世界をめぐる

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第3回
八重や覚馬の運命の分かれ道

「八重の桜」は、八重役の綾瀬はるかさんを若手のイケメン俳優陣が強力に固めるドラマになっています。まさにイケメンパラダイスです。
幕末は激動の時代ですから、どうしても男性の活躍が目立ちます。
エネルギッシュで、若い男性たちが命を賭けて戦う時代でした。
実際、若い命を次々と命を散らしていきます。
草食系男子が目立つ現代とは、まったく逆です。
だからこそ、幕末を生きる男性のたくましさに憧れる女性が多いのかもしれませんね。

ドラマは、八重の兄・覚馬を演じる西島秀俊さんと、最初の夫となる川崎尚之助を演じる長谷川博己さんが準主役という形で展開しています。
その脇を固めるのが、これまた若い女性に人気の玉山鉄二さん演じる山川大蔵という藩士です。
八重と同じ年でしたが、ドラマでは八重に好意を持つ男性として描かれています。
でも、八重はそんな山川大蔵の恋心には全く気づかず、射撃訓練に明け暮れていました。

そして忘れてならないのが、殿様の松平容保を演じる綾野剛さんです。
迫真の演技で人気が高まっていますが、これから容保は悲劇的な人生を歩んでいきます。綾野さんの人気はさらに高まっていくに違いありません。
若手の人気男優を集めた女性向けドラマのような印象を持たれるかもしれませんが、幕末を命がけで生きた男性たちは、実際みんな若かったのです。

例えば、坂本龍馬は三十三才で命を落とします。
長州藩の高杉晋作は二十九才で病のため、この世を去ります。
小栗旬さんが演じた吉田松陰も、二十九才で処刑されました。
三十才前後の男性たちが、世の中を熱く動かしていたのです。
これからどんな若手俳優が登場するかも、「八重の桜」の楽しみ方の一つなのです。

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