旬の野菜と歴史 毎日の食事に取り入れる簡単野菜レシピ

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第7回
夏の熱中症用予防にもなる野菜「ズッキーニ」~夏野菜ごろごろラタトゥイユ

いよいよ、猛暑の季節がやってきましたね!暑いからと言って冷たいものばかり食べて栄養が偏っていませんか?この時期に、野菜や果物の摂取が多いと、疲労回復になるカリウムや、抗酸化物質を撃退してくるビタミンやミネラルが摂れるので、元気にすごせるでしょう。今回は「ズッキーニ」の魅力に迫ります。

■「ズッキーニ」の歴史

原産国はメキシコ地方や北アメリカと言う説が残っています。この地方では野生の巨大南瓜がよく育つ産地であるため、その後、自然交配などで、今の原型に近いものができたと考えられています。ヨーロッパにはコロンブスの新大陸発見の際、持ち帰られ、ヨーロッパ各地に広がりました。しかし本格的に食用として栽培され、普及されはじめたのは19世紀のイタリア。改良が進み、イタリア料理には欠かせない野菜の一つとなりました。名前の由来は「小さい南瓜」のイタリア語が「ズッキーニ」となるからだそうです。1950年代のイギリスでも著名な料理研究家が素材として紹介し、人気野菜の仲間入りを果たしたようです。日本には第二次大戦後に導入されましたが、当時はあまり普及せず、イタリア料理のブームから一般化してきたという経緯があります。

■「ズッキーニ」の特徴

初夏から真夏の今の時期は特に水分がほとばしる立派なズッキーニがどこのスーパーでも並んでいますね。緑のものが一般的ですが、鮮やかな黄色やユーフォ―型のものも時折並んでいるので、チェックしてみてください。キュウリと形が似ており、含まれている栄養価などもほぼ同じと言われていますが、種類はウリ科の南瓜属になります。ちなみにきゅうりはウリ科のキュウリ属になります。きゅうりは一般に加熱調理にはあまり使用しませんが、ズッキーニは皮が厚く、煮込み料理に最適です。

■「ズッキーニ」の栄養など

栄養価はキュウリと似ており、約90%が水分です。その水分中には利尿効果が期待できる「カリウム」や「イソクエルシトリン」が含まれます。体に必要な水分を補いながらムクミ対策をしてくれるので、夏の健康には理想的な野菜と言えるでしょう。
また一般の南瓜の特徴として、加熱するとホクホクの炭水化物になりますが、ズッキーニにはその特徴は見られません。煮込むを茄子のような食感になります。茄子は煮込むと崩れやすいのですが、ズッキーニは皮が厚く、くずれにくいのも特徴です。ラタトゥイユ、カボナータ、ミネストローネなどが代表料理です。

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