旬の野菜と歴史 毎日の食事に取り入れる簡単野菜レシピ

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第33回
「バターナッツカボチャ」と鮭の豆腐グラタン

10月末はハロウィンですね。欧米のイベントですが、日本でも10月に入ると、連日ハロウィンにちなんで、カボチャを使った料理レシピや商品で出回るようになり、この時期はカボチャを口にする機会も多いことでしょう。今回は、10月に手に入りやすい「バターナッツカボチャ」についてご紹介します。

■バターナッツカボチャの歴史

原産国は南アメリカ大陸と伝わっており、アメリカではよく食べられている人気品種の一つです。加熱するとネットリとしたナッツに似た食感になるため、それにちなんで、「バターナッツカボチャ」という名前がついたそうです。近年、形の可愛らしさや、食感が人気となり、旬の夏の終わりから秋にかけて、一般のスーパーでも購入できるほど認知度が高まってきました。

■バターナッツカボチャの特徴

カボチャは西洋種と日本種の2つに分類され、一般にスーパーで買いやすい1/4カットのカボチャは西洋種です。従来の日本種は、加熱調理すると甘くネットリとした質感になるのが特徴で、バターナッツカボチャも、植物分類上は日本種に入るようです。また、日本の伝統野菜である宿儺(すくな)カボチャや鶴首カボチャと食感や質感が類似しているのも特徴です。西洋種と比べ、水分量が多いため、グラタンや、オーブン焼き、スイーツなど洋食に向いています。バターナッツカボチャは害虫の影響を受けにくいため、有機野菜や無農薬野菜としても栽培がさかんです。そのことから、家庭菜園でも育てやすいでしょう。

■バターナッツカボチャの栄養など

西洋種よりも色味が濃く、β-カロテンとビタミンEの含有量が多い品種で、緑黄色野菜に分類されます。これらの栄養素は体内の各器官や、皮膚の粘膜を丈夫にし、荒れた内臓や、乾燥した肌を健康に保つ働きがあります。またビタミンKも豊富で、カルシウムを骨に定着させる作用が期待でき、骨粗しょう症対策や、成長期のお子様の食事にも適している野菜です。



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